不動産投資にリスクは付き物ですよね。しかし、実はリスクの多くは保険でカバーできることを知っていましたか?
不動産投資をする際は、保険の補償内容を十分に理解していないと、大きな損失を被る可能性があるので注意が必要です。
本記事は、不動産購入の前に知っておきたい、火災保険の補償内容について詳細に解説します。
保険に加入する際に便利な、火災保険のプランの選択方法もまとめていますので、火災保険の補償のかけ方にお悩みの方は、ぜひ参考にしてくださいね。
火災保険の知識は、投資不動産はもちろん、ご自宅を購入する際にも必要になります。「物件を購入したいけど、リスクが不安……」という方にも役立つ情報になっていますよ!
【そもそも火災保険って?】補償内容を徹底解説
火災保険は、実は火災だけを補償する保険ではなく、契約プランによって様々な補償を受けられます。
✓火災保険の補償内容
火災、落雷、破裂、爆発、風災、ひょう災、雪災、盗難、給排水管設備の破損による水濡れ、水災、その他偶然な事故
①必ず加入するように推奨されている補償
「火災・落雷・破裂・爆発、風災・ひょう災・雪災・盗難・給排水設備の破損による水漏れ」の補償は、基本的に必ず加入することとされています。
火災保険に加入する際は、上記の補償が必ず受けられる内容になっているか、チェックを忘れないでくださいね。
なお、「風災」には台風による損害も含まれます。台風被害が多い日本では心強い補償ですね。
また、「盗難」とは、泥棒が入って窓など建物に損害を受けた場合の修理費用を指します。盗難された金品を補償するものではないので、注意してください。
②立地や物件の種類に応じて要否を検討すべき補償
「水災」は投資不動産の立地や種類に応じて、加入の有無を検討すべき補償になります。
「水災」とは、河川の氾濫などによって、床上浸水または地盤面から45cm以上の浸水があった場合に、損害を補償するものです。
※「風災」で台風を補償すると記載しましたが、台風による河川の氾濫による水害は、水災補償の対象となります。
水災リスクは、物件によってリスクの大きさが異なるという特徴があります。
具体的には、投資不動産の所在地が、河川の氾濫が懸念される場所にある場合は、水災補償有りの契約プランに加入することを強くおすすめします。
一方で、投資不動産がマンションの区分所有で2階以上の場合は、浸水の可能性が低くく、水災補償が不要である可能性があります。
まずは、自治体が出している「ハザードマップ」で河川氾濫時の浸水の深さを確認し、ご自身の物件のリスクを考慮して水災補償の要否を検討してください。
③カバーしてほしいリスクに応じて要否を検討すべき補償:「その他偶然な事故」・「電気的・機械的事故」
「その他偶然な事故」
「その他偶然な事故」とは、上記以外の偶然な事故を補償するものです。例えば、「車が飛び込んできた」といった時にはこの区分の契約がないと、補償が受けられません。
「その他偶然な事故」はあらゆる事故による損害や軽微な破損まで補償するため、保険料が比較的高くなっています。
保険料を考慮した上で、補償してほしいリスクが思い浮かぶ方は、加入を検討してもよいでしょう。
※個人的には、突然の修理費支出によるキャッシュフローの変動を抑えたい場合には、十分加入する価値がある補償だと考えます。
「電気的・機械的事故」
火災保険は、火災・風災など、外的要因による事故を補償します。そのため、外的要因なく、原因不明で機械(給湯器・エアコンなど)が動かなくなる損害は、基本的に火災保険の補償外とされています。
これらのトラブルを保険で補償するのが「電気的・機械的事故」特約(※保険会社により名称は異なります)です。
特約(オプション)加入には費用はかかりますが、「理由は分からないが給湯器・エアコンが動かない」というトラブルは、賃貸業ではよく起こります。
個人的には、「電気的・機械的事故」は不動産投資をする上で、織り込んでおくべきリスクであるため、この特約に加入する意義は高いと考えます。
【まとめ】不動産の火災保険に加入する際のプラン選択指標
投資不動産に火災保険を掛ける時は、加入が推奨されている補償(火災・落雷・破裂・爆発、風災・ひょう災・雪災・盗難・給排水設備の破損による水漏れ)は必ず付けるようにしましょう。
さらに、自身の物件の種類・所在地に応じて、水災補償の有無を検討することを忘れずに行ってください。
建物破損・軽微な損傷などの「その他の偶然の事故」や、給湯器・エアコンのトラブルなど「電気的・機械的事故」の補償が欲しい場合は、特約(オプション)への加入を検討するとよいでしょう。
まとめると以下のとおりです。
✓火災保険のプラン選択指標
- 「火災・落雷・破裂・爆発、風災・ひょう災・雪災・盗難・給排水設備の破損による水漏れ」の補償には必ず加入する
- 投資不動産の所在地が河川の氾濫が懸念される場所にある場合は、水災補償有りの契約プランを選択する
- 建物破損や軽微な損傷の補償を受けたい場合は、「その他偶然の事故」が補償される特約に加入する
- エアコン設備や給湯器の故障損害の補償を受けたい場合は、「電気的・機械的事故」が補償される特約に加入する
【気になるお金】火災保険の保険料とは?
火災保険の料金は「所在地(都道府県単位)、建物の建築年月、建物の構造(鉄骨・木造・コンクリートの概ね3区分)、建物の平米数によって異なります。
上記の情報を自身で把握できれば、保険会社のホームページなどで、簡易な見積もりが可能です。
さらに、詳細の金額を知りたい場合は、代理店からの提案を受けるように調整しましょう。
なお、火災保険は自動車保険と異なり、保険金を受け取っても「等級が下がって、翌年の保険料が上がる」ということはありませんので、安心してくださいね。
不動産のリスクは火災保険で補償される!賢くプランを選択しよう
いかがでしたか。ご自宅や投資不動産のリスクの多くは、火災保険でカバーできます。
ただし、補償内容によっては加入の有無を自身で検討しなければならないものもあります。
火災保険に加入する際は、物件の種類・所在地、自身のニーズを整理して、補償内容を決めてくださいね。
もちろん、火災保険は加入後の見直しがいつでも可能です。自身の補償内容が不安だと感じた方は、加入している保険会社の代理店に連絡をとって見積もりを請求してみましょう。
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